3月のライオン|男女問わず楽しめる熱く・可愛い本格将棋漫画!

将棋盤と駒

今回このページでとり上げるのは、プロ棋士の世界を題材にしている「3月のライオン」です。

漫画作品として数々の賞を受賞し、神木 隆之介さん主演で映画化もされているので、知っている方も多いと思います。

読む前まで将棋には難しいイメージを持っていたので、「とっつきにくいのでは?」と思いましたが、いざ読んでみると柔らかいタッチで描かれている、「ポエトリーでハートフル」な主人公成長物語でした!

それでは、さっそく以下で紹介していきます。

3月のライオンのあらすじ

主人公の桐山 零は小さいころに不幸な事故で両親を失い、内弟子としてプロ棋士の家に引きとられます。

その引きとられた先は、「将棋が強いこと」が絶対的な価値観で、零は生きるための手段として幼いながらもプロ棋士を目指すことになりました。

そんな生い立ちを抱えているので、子供のころから将棋以外は消極的な性格で、いつもひとりぼっち。

引きとられた先にも居場所はなく、史上5人目の中学生プロ棋士になるとすぐに家を出て一人暮らしを始めます。

プロ生活が始まってからも、将棋の対局と学校に行く以外は家で寝ているという生活で、編入した高校でも、影が薄く何も変わり映えのない毎日を過ごします。

物語の冒頭はこんな感じで、とにかく暗い。

ですがそんな悩める主人公の桐山 零が、激しくも熱いプロ将棋の世界でしのぎを削りつつ、周囲にいる人たちの温かさにふれ、たくましく成長していくお話です。

3月のライオンの「ここが素晴らしい!」4つの注目ポイント

3月のライオンは将棋好きな人はもちろん、男女問わずかなり幅広い世代に支持されている、今なお連載中の人気漫画です。

以下では、「どこらへんが素晴らしいポイントなのか?」や人気漫画になった理由など、私なりの考察を述べていきます。

将棋が分からない人でも、問題なく楽しむことができる!

私自身、小さいころに駒の動かし方を覚えて友達と何回かやった程度で、将棋のことはよく知りません。

そんな私ですが、3月のライオンは漫画として非常に面白い作品だと思っています。

もちろん「穴熊」「棒銀」「振り飛車」などの専門用語は出てきますが、この漫画は心理描写やセリフ回しがとても巧みなんです。

なので対局中のシーンでは優勢なのか・苦しいのか、それともヤケになって無理な手を指しているのかなど、今どんな状況なのかがしっかり理解できるようになっています。

「ヒカルの碁」や「ちはやふる」なんかも、その競技自体のルールを知らなくても読めるのと同じように、将棋はあくまでも舞台装置。

将棋自体よりもプロ棋士たちの情熱、苦悩や葛藤、切磋琢磨しながら成長していく姿などが話のメインになっています。

またチャプターの間にはプロ棋士である先崎 学さんのコラムもあり、将棋の基礎知識や歴史的なことが載っているので、ここで多少の知識を得ることもできます。

ちなみにこの先崎さんのコラムはすごく分かりやすく書いてあり、業界の裏話なんかもありますので、私的にはこれを読むのも楽しみの1つです。

なんにせよ、「将棋とか全然知らないんだけど大丈夫かな?」という人も、3月のライオンであれば全く問題なく楽しめると思います。

周囲の温かさに支えられ、成長していく主人公の桐山 零

最初の頃はどこにも居場所がなく、絶望と孤独を抱えて苦しむ主人公 桐山 零でしたが、様々な人に支えられながら徐々に変わっていきます。

具体的には、

  • ひょんなことがきっかけで知り合い、零の居場所となってくれた「あかり」「ひなた」「モモ」の川本3姉妹
  • 職人気質でぶっきらぼうだが、零のことを理解し応援してくれる川本家の祖父
  • 将棋好きで、零のことをいろいろと気にかけてくれる担任の林田
  • 林田に紹介されて入部した、放課後理科クラブの先輩である野口
  • 零のことを「人生のライバル」として、いつも熱く対応してくれる二階堂
  • その二階堂の師匠で、一人だった零を研究会に呼んでくれた島田
  • 対局でしのぎを削り合う、その他のプロ棋士たち

このような人たちが零に関わってくる主な登場人なのですが、その中でも最重要の存在はなんといっても川本3姉妹でしょう。

というのも将棋以外の生活パートでは、主人公の零と川本3姉妹とのお話が中心なんですね。

長女あかりが作る工夫を凝らした美味しそうなご飯や、明るくて可愛い3姉妹との掛け合いは、見ていて心がほっこりとします。

将棋パートではシリアスな内容の連続だったのに、生活パートに入ると漫画のジャンルがまるごと変わったぐらい全然違う雰囲気になり、そのギャップもまた楽しいですね。

そしてそんな3姉妹の温かさにふれていくうちに、暗く孤独だった零は変わっていくのです。

川本家が抱える問題にも積極的に踏み入ったり、次女のひなたに対しては真剣に結婚まで考えるようになるぐらいw

そんな感じで川本3姉妹はストーリーに欠かせない重要キャラですが、個人的に一番好きなのは高校教師の林田ですね。

零とは先生と生徒という間柄ですが、一人にならないよう一緒にお昼ご飯を食べ、同じ目線で話すなど、まるで友達のように接してくれる先生なんです。

またプロ棋士の世界にも詳しいので、将棋の面では零のことを最大限リスペクトしてくれるのも、彼の素晴らしいところ!

零ほどではないですが、私も一時期は寂しい学生生活を過ごした経験があるので、あの時にもしこんな素晴らしい先生がいたらと感情移入しながら読んでいました。

まだ連載中なので今後の展開は分かりませんが、より強く・たくましく成長していく零の姿を見届けられるのは、この漫画の大きな魅力の1つでしょう。

絵柄がとても可愛いので女性にもおすすめ!

3月のライオンは、青年漫画誌の「ヤングアニマル」で掲載されている本格将棋漫画なので、テーマ的に女性が読むには厳しいかと思いきや、全くそんなことはありません。

というのも作者の羽海野 チカさんの前作は、大人気漫画の「ハチミツとクローバー」という作品で、実写化されているぐらい有名な少女漫画です。

なので3月のライオンも絵柄が優しく可愛らしいタッチで描かれており、キャラの心理描写はまるでポエムを読んでいるかのような繊細さ。

かなりメルヘンなので男の私からしたら、「俺、大丈夫かな?」と読んでいる途中に思うぐらい、全体的に可愛く仕上がっています。

また登場するキャラもどこかコミカルで可愛く、特に川本3姉妹の三女モモや、その家で飼っている猫なんか愛くるしくて悶えてしまうぐらいですね。

このように羽海野 チカさんが描く可愛い雰囲気や世界観は、多くの女性にとって馴染みやすいと思うので、3月のライオンは女性の方でも問題なく読むことができる作品だと思います。

プロ将棋棋士の熱い生き方を垣間見ることができる!

先で書きましが私は将棋のことはほとんど分かりませんが、将棋棋士という職業・生き方にはとても興味があります。

そのきっかけとなったのが3月のライオンで、それから「将棋の子」や「聖の青春」など棋士を題材とした小説も読みました。

ひとことでいってしまえば、とにかく過酷で、熱い世界!

そもそもプロ棋士は世の中で160人程度しか存在しておらず、プロになれるのは基本的に1年間で4人しかいないので、なること自体がめちゃくちゃ難しい職業なんですね。

そして晴れてプロになった後も過酷で、寝る間も惜しんで勉強・研究を重ねて準備し、1局1局全身全霊をかけ、対局が終わった後は動けなくなるぐらい疲労することもしばしば。

それで勝ったり負けたりを繰り返しながら、1年間を戦っていく本当に厳しい世界です。

そしてこの3月のライオンなのですが、そんな勝負に生きる男たちの姿を本当によく表現してくれています。

たとえば、66歳・現役最年長にしていまだにA級棋士の柳原が、30代で脂がのっている島田を迎えて臨むタイトル戦にて、

道半ばで引退していった同志の思いや期待をタスキとして受け継ぎ、そのすべてを担ぎながら戦う姿なんかは胸をうたれましたね。

また主人公の桐山 零が、はた目からも努力が足りていない安井6段との対局に勝利した後、走って公園に行って「弱い奴には用はねーんだよっ」と大声で叫ぶシーンとかね・・・。

たった1つのことに人生を捧げている人を、個人的にはとてもかっこいい生き方だと憧れているのですが、まさに3月のライオンではそのかっこよさを垣間見ることができます。

将棋という一般的にはあまり知られていないけど、とても厳しく熱い世界のことがしっかりと描かれているので、ぜひその一端をこの漫画から知ってもらいたいですね。

3月のライオンまとめ

3月のライオンは、私がプロ棋士という存在に強く興味を持つようになった思い入れのある作品なので、おすすめ度はかなり高いです。

高校生にして暗い過去を背負いながらも、厳しい世界に身を置いて戦っている零が、これからどうなっていくのか目が離せません。

先述したように、「将棋に全く興味がない・知らないという人」でも全然大丈夫ですし、いろんな読み方ができる漫画作品だと思います。

私なんかは、人生のすべてを将棋に費やす生き方や、対局での全部を出しきる姿勢に着目して、「よし!自分も負けずに頑張ろう!」みたいな読み方をしています。

その一方で、ユーモア溢れる可愛いキャラクターたちが多数出てきたり、ギャグシーンなんかも多いので、サラっと気軽に楽しく読むこともできます。

ストーリーも最初から読者をグイグイ引き込んでくる内容なので、まずは1巻だけでも試しに読んでっみてはいかがでしょうか。